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2005.06.03

匂いの効力

 たかが匂いと言うなかれ、どうやら運転にも由々しき影響をもたらすらしい

 ヘビースモーカーが、嫌煙家に嫌がらせをするのに、吸った煙草の毒煙と口臭を吹き掛けるのはお約束の演出だ。嫌煙家にとっては、周囲を汚染し尽くす煙草とは同室すらゴメンだし、ましてや顔に吹き掛けられようものなら殺意すら覚える。
 また古来から、香道なるものがあって香りを愉しむ風習があり、近年ではアロマオイルだのと西洋の楽しみ方まで持てはなされている。

 詰まるところ、嗅覚を通して、臭いも十分に精神状態を左右する刺激となり得るらしい。物によっては、不眠症の治療にも用いられるのまでは知らなくて、意外だった。

 花や観葉植物などを置いて、スタッフの精神状態を良くしようと試みているオフィスがある事は、何かの記事で読んだ覚えがある。既に行なわれているのかもしれないが、空調設備などを使って、仕事などの能率を上げたり苛つきなどネガティブな精神状態を押さえるような"Sense of smell control"のサーヴィスを行なうビジネス当りが出て来そうである。

 しかし、明るいことばかりでもないだろう。
 既にどこかのミステリー作家が題材としているかもしれないが、言葉ではなく匂いを使って興奮状態に置いて由由しき犯行などへ誘導するような事ができるのではないだろうか?
 言葉で教唆したり、効能が明らかな化学物質(その多くは毒物)を用いて事及べは、加害者と扱われかねないだろう。しかし、直接的な効果のない毒物指定されていない臭いを使って、望む犯行を起しかねないような精神状態へ誘導できたとしたら、それらの臭いの散布が計画的であったとして、何がしかの責任を求めることはできるのだろうか?
 高速道路を使って長距離を運転しようとする相手の自動車に、眠りを誘ったり注意力が逸れるよな興奮作用のある匂いを仕掛ければ…。効能は知らなかった、事故を誘発する確率を上げる効果はあるかもしれないが直接的なものではないため兇器などとは認められない、などと躱せそうな気がする。


 単なる妄想に過ぎなければそれでよいのだが、少なくとも授業や試験に集中する香りとか、会議を有意義に進めて行ける香りとかあれば、建設的なビジネスになりそうな気がする。

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